TOEICは英語に苦手意識があるうちは厳しい

某製造系の会社の社員を対象にTOEIC受験対策講座で教えていたことがあります。幹部の指示で若手社員のTOEIC受験が義務付けられていたので、対象者は対策講座の受講もマストでした。2週間に一度就業時間後に開講し、丸2年間教えて、受講者は2回TOEICを受験しました。平均15名ほどが参加していましたが、1・2名を除いて2年間でスコアはほとんど変化しませんでした。

学生時代に英語が好きだったという受講生は皆無に等しく、できれば避けて通りたいものを無理やりやらされている感満載でした。

初回の受験結果はほとんどが300点台のスコアで、このレベルでは各々の実力が正確に反映されているとは言い難く、本来であればTOEIC Bridgeなど一段階下の目標を掲げて、基礎からじっくり取り組むべきところでしたが、何しろ会社の上の方が、「これからのビジネスには英語力が必須!そのためには社員全員にTOEICを!!」の一本やりで、2年目も杓子定規にTOEIC対策を続けました。2週間に一度しか英語に触れずに英語力が伸びること自体あり得ない上に、業務も忙しく、残業などで欠席も多くなりがちで、授業中居眠りしている受講生もいて、見ていてかわいそうでした。

TOEICが仕事に役立つのは、一定以上の英語力を獲得した後のことで、英語に対する苦手意識を克服しないまま何度受験してもスコアアップは望めず、時間だけを費やすことになるので、企業はTOEICに拘泥せず社員のビジネス英語の基礎に注力する必要があるのではと思います。